M&A

手法の検討

M&Aには、株式譲渡の方法の他にも、吸収分割、新設分割、合併、事業譲渡などの方法があり、かつ、これを組み合わせた手法(たとえば、売手企業が新規に株式会社を設立し、当該会社に一部の事業を吸収分割させた上で、当該会社の株式を譲渡するなど)も考えられます。事案に適したスキームを選択する必要がありますので、豊富な経験が問われるところです。

 

M&Aの動機に配慮した法務デューデリジェンス

必要性が高くないにもかかわらず、費用と時間をかけて対象会社の法務監査(デューデリジェンス)を実施する事案が散見されますが、現実には、M&Aの動機や取引規模に応じた柔軟なオプションが必要です。

勿論、大規模なM&Aであれば、フルバージョンの法務監査が必要ですが、中小企業が実施するM&Aであれば、ビジネスの適法性のみに焦点を当てた法務監査や知的財産権の確保に的を絞った法務監査などを検討すべきです。

そのためには、法務デューデリジェンスに際して、売主と買主がM&A取引に至った経緯や動機などを踏まえる必要があります。

また、昨今では、企業買収後の事業統合(PMI)が重視される傾向があります。PMIをスムーズに行うためには、法務デューデリジェンスのタイミングで、事業統合に向けた問題点の洗い出しなどを同時に行う必要があります。

 

M&A取引契約書への反映

法務デューデリジェンスで炙り出された問題を解決する方法として、株式譲渡契約書などのM&A取引契約書において、問題が顕在化しない旨の表明保証の条項を盛り込むことが必要です。表明保証は、買手がM&A取引を実行すると決意するために必要となる条項ですので、作成に際しては細心の注意が必要です。

法務デューデリジェンスは、適切な表明保証を実現するために、買手の依頼で行われるものです。弊所では、豊富な経験から事案に応じた対応を心掛けるとともに、買手が自信をもってM&A取引を実行できるように、様々なアイデアを提供しています。

 

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